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木の家づくり その30 外壁工事 ダイライト [木の家づくり体験記]

DHでは外壁の多くは漆喰仕上げだが、立面のアクセントをつけるため、一部をガルスパン(ガルバリウム鋼板を含んだ建材)とする。その部分の下地は「ダイライト」とした。
ダイライトは耐震性、耐火性、耐久性に優れているとされる、外壁下地建材である。


ダイライトの施工。
上部軒裏には通気口が見える。
軒裏の塗装は「キシラデコール やすらぎ」。


木の家づくり その29 内壁工事 石膏ボード [木の家づくり体験記]

断熱材が入ると、その上(室内側)に構造用合板(必要に応じて)、さらに石膏ボードが施工される。
DHでは南面に大きな開口が多く、東西面の壁面の多くが耐力壁となっている。
石膏ボードは内装漆喰仕上げの直接の下地になる。DHで使用した商品名は「ハイクリンボード」。


木の家づくり その28 外壁左官工事(下地) [木の家づくり体験記]

外壁の防水層であるアスファルトフェルトの外側に、左官仕上げの下地が施工される。
手順は、金網→コーナー定木→モルタル下地塗り(2回)→漆喰(DHではカキリシン)仕上げ
となる。またモルタル施工に先立って周囲を汚さないように養生される。窓がふさがれるので、内部では暑くて大工さんの作業が大変だった。

金網とコーナー定木が敷設され、モルタル塗りが始まった。

下地モルタル塗りが完成。このあと十分に乾燥が必要。

モルタル塗りが終わった段階の、北側立面。




木の家づくり その24 外壁断熱材 [木の家づくり体験記]

外壁の断熱材は、「パーフェクトバリア」を用いた。
ペットボトルを再生利用したもので、いくらかは環境にも良く(たぶん)、大工さんにとっては、グラスウールのようにチクチクしたり飛散したりしないので、施工しやすい。

なお断熱性能として、熱伝導率λ[W/mK] (厚さ1mの板の両端に1℃の温度差がある時、その板の1㎡を通して、1秒間に流れる熱量のこと) という指標がある。パーフェクトバリアはλ=0.045で、断熱材の性能としてA~Fに6分類されるうちでは、やや下位のBランクになる。住宅金融公庫の標準仕様書では、関東地方ではBランクの断熱材は、真壁づくりの場合35mm厚以上となっている。DHでは厚100mmなので、十分にその仕様を満たしている。

なお断熱材が充分厚いからといって、家の中が充分暖かいあるいは涼しい、ということには、必ずしもならない。
室内の気温には、外気温のほか、窓(カーテン含む)の断熱、ドアなどの開閉状況、室内の熱源の状態、室内の空気循環の状態など、様々な要素が影響する。また同じ気温でも湿度によって快適さは大きく異なる。


パーフェクトバリア 一部施工された状態(綿のように見えるのがパーフェクトバリア)

施工前のパーフェクトバリア
結構かさばるので、搬入のタイミングが大切。

*DHでは室内外の温湿度計測を始めました。
ある程度まとまったら報告します。


木の家づくり その27 外壁工事 防水 [木の家づくり体験記]

外壁仕上げは漆喰。漆喰は、雨のときは水を吸い、晴れたときには吐き出す。
外壁も呼吸をする。
検討の過程では、一時、壁体の内部にポリエチレンシートを入れて「完全防水」にしようかとも思ったが、それは「ペットボトル住宅」、「魔法瓶住宅」になると言われ、納得して中止。左官の巧さんも、そういう家は「レインコートをいつでも着ている家」という。気持ちが悪い。呼吸をする家のほうが自然である。
また、壁体内にポリエチレンシートを入れると、そこで結露しやすい。コンセント部分の完全防湿も難しい。

外壁からの防水は、「アスファルトフェルト」層で行う。

小屋根の取り合い部分など、入隅部分では特に防水に十分気をつけた設計、施工が必要。

小屋根板金の立ち上がり

アスファルトフェルトの施工


木の家づくり その26 ユニットバス取り付け [木の家づくり体験記]

DHでは浴室を2階とした。
そのため、ユニットバスを施工する部分の根太を増加して、重量に耐えられるようにしている。
取り付けも、慎重に行われないと、水漏れ、結果木の腐食などにつながってしまう。

ユニットバスの取り付け仕様にもよるが、今回採用したものは、2階への取り付けを行うための1階天井裏の配管懐がタイトで、梁と配管との取り合い(逃げ)が設計上、施工上、やや複雑になった。取り付けは黒木棟梁がかなり苦労したとのこと。浴室に入るのに段差をつけて床を上げる案もあったが、脱衣室もそれほど広く取れていないこと、スムーズな入浴動線の確保のため、行わなかった。


ユニットバスの搬入


取り付け部分

1階(寝室)からユニットバス取り付け部分を見上げる

そして使ってみると...
使用上は、キッチン~洗面室~浴室、あるいはリビング・階段・浴室の動線はスムーズである。
やはり浴室は1階ではなく、生活の場である2階にして良かった。
脱衣室がもう少し広ければなお良かったが、納まりはなかなか難しかった。
洗濯機は、寸法を測って入れたのでピッタリだが、配管や配線もあり、動かすのは大変。洗濯機の後ろに物を落とすと、取るのが大仕事になることがわかった。
なお当初脱衣室に開き戸をつけていたが、扉が敷物をめくりあげてしまう、場所が狭くなる、照明スイッチに手が届きにくいなどの問題があり、アコーディオンカーテンに変更。
このように、設計時にあれこれ考えてやったことも、実際使ってみるとあれ?ということもありますね。。

なお私のベッドはユニットバスの真下にあり、誰かが風呂に入っていると、音でそのようすがよ~くわかります。
(ただし全然いやではないですよ)


木の家づくり その25 床断熱 [木の家づくり体験記]

床の断熱は「ネオマフォーム」を用いた。フェノール系断熱材で、燃えても黒煙が出ないということ。燃えては困るのだが。。

前項の壁断熱材と同様に書くと、ネオマフォームは熱伝導率λ[W/mK]=0.020で、最高位のFランクになる。住宅金融公庫の標準仕様書では、関東地方ではFランクの断熱材は、床については15mm厚以上となっている。DHでは厚40mmである。
しかしやはり冬は、1階の床はかなり冷たくなる。

1階床の構造は
大引 90×90
ネオマフォーム 厚40
根太 45×45 @303
荒床 杉 厚15
杉縁甲板(仕上げ) 厚15
となっている。

ネオマフォームは弾性がないので、根太の間にきっちり施工するのはかなり難儀であると、大工さんの話。
隙間が空くと断熱性能が落ちるので、施工手順として、根太施工と同時に断熱材敷設という段取りが必要になる。


1階床
根太の間に断熱材が敷きこまれている。
荒床は、縁甲板と向きを違えるため、斜め敷きになっている。
これも黒木棟梁の施工の丁寧さ。


木の家づくり その23 外壁ラス板 [木の家づくり体験記]

通気胴縁の上(外壁側)に、ラス板を取り付ける。
ラス(lath)とは、漆喰など塗り壁の下地のことを指し、ラスモルタル、メタルラス(スチール製の金網)などがあるが、ラス板はそれらの下地になる板材である。DHの外壁仕上げは漆喰、その下の構造は

軽量モルタル(厚15)、
アスファルトフェルト、
メタルラス(金網)、
ラス板(厚9)、材料は杉
通気胴縁、
タイベック、
構造用合板、
断熱材 パーフェクトバリア(厚100)、
石膏ボード ハイクリンボード(厚12.5)
漆喰 石灰プラスターあるいは石灰モルタル

となっている。


ラス板の取り付け状況


基礎部分の納まり


木の家づくり その22 外壁通気胴縁 [木の家づくり体験記]

外壁に防水透湿シート(タイベック)を施工後、通気胴縁が取り付けられる。
これは壁内に通気を確保するためのスペーサーだが、及びラス板や外壁材取り付けの下地としても使われる。
材料は杉、18mm×45mm。

下から上への通気のことを考えれば、縦に並べる縦胴縁が望ましいとされる。外壁材を縦張りする場合は、胴縁を横方向に取り付ける。壁の内部になって見えなくなる部分であるが、通気性能を確保するには重要で、丁寧な施工が必要。

黒木棟梁はそのあたりの仕事が大変丁寧で、信頼が厚い。


通気胴縁をとりつける黒木棟梁


木の家づくり その21 外壁防水、木塗装 [木の家づくり体験記]

外壁に構造用合板が貼られると、その外に透湿防水紙(タイベック)が貼られる。
外からの水の浸入を防ぐとともに、壁内に入り込んだ湿気は逃がすためのもので、多くの住宅で用いられている。
外壁は、縦胴縁を入れて通気構造とする。

タイベックの施工


サッシ下、隅などはブチルテープで防水

タイベックが貼られるのと同時期に、外回りの木の塗装を行った。
塗装工事は、費用削減と、自分たちでできるところはやろうということで、施主施工。
塗料は、木の持つ本来の風合いをできるだけ活かし、自然の色合いを保つため、キシラデコール(やすらぎ)とした。
塗装箇所は、軒先の鼻隠し、軒裏、外に露しの柱である。

ちょうど5月の連休で晴天、作業に時間をとることができた。
屋根は結構高いし、3階足場に乗っての作業は慎重にしないといけない。
上向きの塗装工事はかなりの肉体労働である。
2日目になると塗り方のコツ、高所作業の要領もいくらかわかったような気がした。

屋根に上がって3階軒先の塗装


3階足場から、軒先塗装。隣家まではわずか。

ほぼ2日間かけ、家族も参加し、日焼け止めに係わらずだいぶ日焼けしながら、外部の木塗装2回塗りが終わった。
足場を外すと塗れないところもある。10年後、20年後、どのようになるのだろうか。


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