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Great Urban Places in Asia 36 - シンガポール Singapore 3 [アジアの都市探訪]

ボートキー Boat Quay(続き)

ボートキー.jpg
川に面してレストランやバーが並び、その後ろに通路があり、通路を挟んだ側にも
オープンスタイルのレストランが連なる。店と通路は一体的なにぎわいの場となる。

 1819年にシンガポールが創設されて以来、シンガポール川河口は貿易の拠点であった。
 それ以前このエリアは湿地帯で、多数の水上小屋が建てられていた。ラッフルズはこの区域を中国人居住地Chinese settlementとして開発することとし、現在Raffle’s Placeがある場所にあった小高い丘から土砂を採り埋め立てた。ボートキーは1842年に完成し、多数の中国人、主に貿易商と労働者が住み着いた。その後ボートキーはシンガポールの経済成長に伴って大いに繁栄した。水上には多数のはしけがひしめき、限られた係留施設を求めて争った。その繁栄は19世紀後半から20世紀半ばにピークを迎えたが、貨物取扱量が増えて港湾機能が不足するとともに、シンガポール川の汚染もひどくなった。そこで政府は近代的な港湾施設を10kmほど西にあるパシール・パンジャンPasir Panjangに建設することとした。1980年代に近代港湾が完成し、ボートキーから港湾機能が失われ衰退が始まった。

 1986年にUrban Redevelopment Authority URAはボートキーの保存と再生計画を発表した。マスタープランをつくり、シンガポール川河口一体の環境を修復することを意図したものであった。2~3階建てのショップハウスは、1階部分の5フィートセットバックを含めて保全・修復され、新しいビジネスを誘致することとされた。その計画は90年代を通して実施され、今日のにぎわいに至っている。


(続く)
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