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Great Urban Places in Asia 124 - ソウル Seoul 5 [アジアの都市探訪]

仁寺洞 Insadong
 清渓川の北側に並行して東西に通る幹線道路である鍾路からインサドンキル(キルは通りという意味)に入るところで、街の雰囲気が変わる。仁寺洞(インサドン)地区はインサドンキルを中心とし、伝統小物や工芸品店、カフェ、レストランなどが集まる新しいアートの街として1990年代から整備され、街路や建築も韓国らしい伝統と現代の調和を目指したデザインになっている。
街路デザインはグレーを基調色とし、路面の仕上げは歩道・車道とも同じ石貼り。歩車道の間はほとんど段差がない縁石で仕切られており、車道はゆったりと蛇行している。全体が歩道のような使われ方で、車の通行は少ない。全幅は約10mで、みちと沿道建物の一体感を保つには適度な幅員である。電柱はなく、路面舗装と一体感のある石のベンチやボラードが設けられている。高木の街路樹があり、足元には植樹マスも設けられ、街路全体としての調和と落着きのあるデザインとされている。多くの若者たちや観光客がゆったりとみちを歩き、あちこちで立ち止まり座り、まちを楽しんでいる。
建築ファサードには木や石など自然素材が多く用いられると同時にガラスの大開口部も多く、その融合あるいは対比を意図したデザインが多数見られる。建物の間口は小さく高さは概ね3階程度以下と低く、通りに面してすき間なく並んでいる。
 インサドンキルから出る細い路地には、伝統的な韓屋を活かした飲食店や居酒屋などがある。仁寺洞らしさという共通点を保ちながら、表通りより雑多でローカルな雰囲気を生み出している。

この建物はインサドンキルに面し、中央広場を持つ小さなショッピングモールで、2004年にオープンした。中央広場を囲んで回遊式の開放斜路があり、そこから各店にアクセスするようになっている。外からは店舗の様子が、中からは中央広場の様子がよくわかる。広場は休憩や飲食に使われるほか、さまざまなイベントが行われ、人々が集まる場となっている。

いんさどん.jpg
インサドンキルに面したショッピングモールの中庭広場
広場と建物の各階が、見る・見られるの関係をつくっている

(続く)
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