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Great Urban Places in Asia 115 - 蘇州 Suzhou 1 [アジアの都市探訪]

 蘇州は2,500年にも及ぶ長い歴史を有し、古くから絹織物で発展した都市である。ほぼ矩形の運河で囲まれた旧市街の中心には水路が縦横に走り、その沿岸には白壁と黒瓦の歴史的な街並みが残されている。そこでは今でも水に寄り添った人々の暮らしが息づいており、水郷と呼ぶにふさわしい。そのため「東洋のベニス」とも呼ばれるが、ベニスよりも古い歴史がある。
 街の歴史は、紀元前6世紀に呉の国王がここに城を築いたことに始まる。後の隋の時代、6世紀に蘇州と改名され、その後絹産業により発展し、さらに綿産業も加わって明、清時代の14~19世紀には国内有数の大都市となった。アヘン戦争後に上海が開港したことにより、その経済的地位はやや低下し、2012年では国内第6位となっている。蘇州は上海の約80km西方にあり、今日では高速鉄道で結ばれている。
 絹産業によって経済的に裕福な都市であり、市内には歴代の富豪たちが築いた中国庭園(江南式)が多数あり、そのうち9箇所がユネスコ世界文化遺産に登録されている。
旧市街は新しい高層ビルなどはほとんどないが、近年郊外部に新区ができ、大規模な業務、商業、住宅開発が急速に進められている。

蘇州1.jpg
平行路地区の水路。歴史的な水際景観と生活が残されている。

(続く)
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