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“Design Trust for Public Space” レクチャー [アーバンデザイン]

3月18日、東京大学で行われた “Design Trust for Public Space”の創設者Claire WeiszさんとMark Yoesさんによるレクチャーに参加しました。

以下はその要約メモです。ただし全部ではなく、また聞き取り違いの可能性もあります。
ニューヨークでは高い市民意識やフィランソロピーによって、パブリックスペースを民間主導で作り変え、運営しているところはすばらしいと感じました。

ニューヨークのパブリックスペース形成には3つの段階がある。
1.オルムステッドの時代
 彼はランドスケープアーキテクトであったばかりではなく、NYタイムスのレポータとして赤十字、奴隷、精神病者の住まいの改善等について世論形成に貢献した。
 セントラルパークは芸術的かつ記号論理的な偉大な作品。多くの活動がなされ、人々の平等や健康改善に配慮されている。

2.ロバート・モーゼスの時代
 公共事業はプロジェクト優先であり、公共空間は機械的にどれも同様な機能を持つものと見なされた。
 自動車社会に対応した大規模事業やコネクションが実施された。
 それぞれの公共施設は独立したものであり、相互関連は考慮されなかった。
 公共空間は共用財と見なされ、ユーザーの立場は省みられなかった。
 その時代に造られたものの多くは1993年までになくなった。

3.デザイントラストの時代(1990年代後半以降)
 民間資金によって、よりよい空間作りと運営を行う。
 地域コミュニティが環境改善、緑化などのために働き運営を担う。
 公共空間は「触媒」となる。一番大切なのはお金ではなくビジョンと政策。
 他と同じではなく異なるプロジェクト実施のため、デザイントラストガイドラインを作成、運用。

【コメント】
 小さな事故や衝突は常時発生する。
 自分の他に支持者がいない場合もあるが、それ煮よって得るものも大きい。革新を続けること。
 場所を改めてイメージし直し、よりヒューマンに。
 東京は、道路密度が高く、道路空間をパブリックスペースに転じるための機会を多く持っている。
 ニューヨークをより強くし、靭性を高め、市民にひらめきを与えるガイドラインとした。
 民間で造られたパブリックスペースをどう捉え、変えていくかはチャレンジだ。
 異なる近隣地区を結びつけること。
 想像力と食べ物は大切。
 ブルーウェイ・リバーフロント遊歩道は、近隣のエッジを整備するとともに洪水対策ともなっている。
 教育プロセス、グラフィックの利用が大切。コミュニティが率先して何かしたいと思うように。イラスト的な図面は効果的。
 アメニティ増進が伴えば、地域はインフラ整備を受け入れる。
 毎回異なるデザインプロセスを設計する。
 最初は政府の支援金無く、すべて民間、社会慈善団体に依存。
 問題がありそうな地域の人たちの話を聴くことから始めた。自分たちでプロジェクトを提案することはなかった。
 コミュニケーションが鍵。
 ニューヨークでは意識が高い人が多い。地域に蓄積された知識を活用する。
 発言者の後ろにいる800万市民を代弁。
 ひとつのプロジェクトや現在の常識を超え、最高レベルの仕事をする。
 ニューヨークでは高い防潮堤は認められていない。人々にも政府にも。
 政治的プロセスを取り込んだ実施ガイドラインを。関係行政機関を巻き込む。
 基本はボトムアップアプローチ。

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